001 Driftwood Hanger

海に行くと、棒状の流木が落ちていた。
その流木を手に取り歩き出す。長さは魔法の杖くらいの長さで、海風を感じながら棒を小さく振って歩くと、なにかもっと素敵なことが起きそうな気がしてくる。
子供の頃にこんな棒を持って、冒険を想像しながら歩いていたことを思い出す。大人になってもやっぱりワクワクする気持ちは変わらなかった。

少し歩くと、紐が絡まって落ちていた。
きっと漁に使った紐や、何かを結んでいた紐が、海を流れて行く途中で絡まり合ってここに流れ着いたのであろう。
化学繊維で編まれていて強度はあるが、自然に還るまでには途方もない時間がかかるであろう紐。

その二つを合わせてハンガーを作った。
エアプランツやドライフラワーをかけて、部屋に飾ってみると少し明るく見えた。


鍵やアクセサリーをかけてみると、いつもよりも少しかっこよく見えた。
そんな気がしただけなのかもしれないけれど、魔法なんて、そんなものなのかもれしれないなと思った。ちょっと心を明るくしてくれる魔法のハンガー。